絵本『きみはぼうさいたいし』自民党・二階幹事長と災害の教訓伝える防災絵本
【ストーリー】
今日はユウタが楽しみにしていたキャンプ。
仲良し4人に大学生のリーダーが付き添います。
ところが川の側に建つ廃校を利用したキャンプ施設に着いたとたん雨が降り始め、あっという間に土砂降りに。
川辺でキャンプしていた人たちも廃校に避難してきますが、
発電設備が動きません。
真っ暗でみんなが震える中、ユウタはいつもお母さんと一緒にやっている防災訓練を思い出します。
日頃の訓練と備えの大切さを訴える絵本。
子供たちを「防災大使」と呼ぶ自民党幹事長・二階俊博さんの原作にイラストを描きました!
にかいとしひろ/原著/すずきみゆき/かなざわまゆこ/イラスト
出版社:金の星社
発行年月日:2021年06月05日
ISBN: 978-4-323-02475-2
本体1300円+税
32P 236mm×246mm
【絵本を描き終えて】
私自身は、大きな地震を2回経験しました。
一つ目は、13歳の時、神戸出身ということもあり、
阪神淡路大震災に遭遇し、衣食住の危機を体験しました。
当たり前だった水道・電気・交通などライフラインがどんなにありがたいことなのか、安全に暮らせること自体がいろんな人々によって整備されて守られていたことを痛感する出来事でした。
二つ目は、29歳で、横浜在住だったことから東日本大震災も体験し、
江ノ島で孤立してしまったことから、はじめての津波の恐怖や、また放射性物質や余震への懸念など様々な災害を体験してきました。
そのような経験から、神戸のオール被災者で作った絵本『地震がおきたら』を2017年秋にBL出版より刊行しました。
当時、阪神淡路大震災は「消防が負けた日」と言われていた中で、一人の消防士の発案で、阪神淡路大震災の被災者だけで、未来の子供達に向けた「地震に負けない」防災絵本を作ろうという運びになり、オール神戸・オール被災者のメンバーで絵本作りを行いました。あれから4年が経ち、2刷・3刷・4刷・5刷と版を重ねながら、防災絵本の読み聞かせや訓練などを通して、地元の方々、学校関係者、消防隊員のみな様と広く防災リテラシーとして取り入れてもらう活動・発信を続けていました。
そんな折、2021年1月に、自民党主党 幹事長 二階俊博さん原案の災害にフォーカスした防災絵本制作の依頼をいただきました。私は、震災を体験するだけでなく、防災絵本を読み伝えることで、地域の方々と防災意識を高める活動を続けてきたことから、さらに防災意識を高める子どもたちへの教育を手掛けていきたいと思い、絵(イラスト)を担当することになりました。
防災意識とは、まずは自分の身は自分で守る、「自助」のマインドを身につけること。誰かに依存するのではなく自分で考えて行動すること。そして「共助」周りのみんなを助けること。これらは大人も子供もいつでも振り返り続けないといけない「自立」意識だと思います。ついつい考えるのを怠ってしまう私たちだからこそ、絵本で災害を擬似体験して、災害のシーンでどうするか、ぜひご家族で話し合うきっかけにしてみて下さい。
日本国をリードしてきた二階幹事長の想いのこもった文章にイラストを描くことで、これからの日本を担っていく子供達の中に、「自分の身は自分で守る」「協力して助けあう」起こってしまってからだと遅い、「日頃の訓練と供えの大切さ」を訴え、しなやかな心を育成していきたいと思い込め描きました。
そして、災害だけに止まらない普段から「自分の頭で考えて行動する」習慣がつきますように。
そんな日本の子ども達が溢れると日本はもっともっと思いやりに溢れた強く元気な国になるはずです。
◯ 著者プロフィール
原作 にかい としひろ(二階 俊博)
1939年和歌山県に生まれる。父は和歌山県議会議員、母は当時まだ珍しい女性医師だった。和歌山県議会議員を経て衆議院議員に。当選12回経済産業大臣、運輸大臣などを歴任。現在、自由民主党幹事長、国土強靭化推進本部長などを務める。
絵 かなざわまゆこ(金澤麻由子)
神戸市在住。手描き絵画の魅力を、絵本、映像アニメーションやインタラクティブなメディアアートなどを通して表現するクリエイター。おおしま国際手づくり絵本コンクール2011において、『きみのいる家』(後に『てんからのおくりもの』として出版ワークスより出版)が最優秀の文部科学大臣賞を受賞して絵本作家デビューする。作品に『ぼくぱぐ』『ポワン』『さすらいのルーロット』(以上、出版ワークス)、『地震がおきたら』(BL 出版)、『きみのなまえ』(佼成出版社)などがある。